れいるのおと

旅、鉄道、飛行機、ひとり言。あれこれかじって語りたいだけのブログ。

"世界一周航空券"を買ってみた

スターアライアンスの世界一周航空券を買ってみた。
旅程の立て方から買い方まで綴っていく。

 

世界一周航空券とは、文字通り世界一周する航路の航空券のこと。

ルールは、好きな便・経路で地球1周して、出発地点に戻ってきたら終わり。
料金は定額だが、移動する距離や座席クラスによって差額があるという至極シンプルな制度だ。


本記事では、

 

 

について触れていく。

 

 

1.どこで買うか


この航空券はかなり特殊なチケットだ。
簡単にネットでポチッと買えない。
方法は大きく分けて2つのみ。

A:旅行代理店を通す
B:航空会社の窓口に行く


調べたところ、どうやらBは少しハードルが高いようす。
専門スタッフによるサポートや保険などの付加価値を求めて、今回は旅行代理店を通すことにした。

 

 

2.どれを買うか

 

・3タイプの航空券

どのチケットを買うかと座席クラスを決める。

まずはチケットの種類から。世界一周航空券は、

 

A:スターアライアンス

B:ワンワールドエクスプローラ

C:グローバル・エクスプローラ

 

の3タイプある。

 


そして、アライアンスについて。
アライアンスとは、世界の航空会社各社が取っている航空連合のことだ。
いわば、チーム制を取っているようなもの。
これがあると、予約が簡単になったり、貯まるマイルに互換性があったりと利便性が高くなるのだ。

そして、世界一周航空券はスターアライアンスワンワールドの2つのアライアンスから、発売されている。

 

A、スターアライアンス
ANAシンガポール航空、ルフトハンザ航空、ユナイテッド航空、エアカナダなど28社など利用可能

B、ワンワールドエクスプローラ
JALエールフランス、ブリティッシュエアウェイズ、カンタス航空カタール航空などが利用可能

C、グローバル・エクスプローラ
ワンワールドに加えてジェットスター、ウエストジェットなどが利用できる
Bの派生形にあたり、Bよりもより広い範囲の国に旅することを可能にしている

 

料金体系は、移動する距離と座席クラスに比例して上がる点が共通している。

また、各アライアンスに加盟する航空会社なら選び放題、それで世界一周分だけ飛べること、3タイプに共通する。


細かなルールの違いや料金区分などは割愛するが、どれも自分の旅の目的に合わせてカスタマイズできる。
よって、どれを選ぶかは行きたい国や目的地から考えるのがベターだろう。マイルや就航する航空会社で選ぶのも大いにアリだ。

 

 

今回はAのスターアライアンスを選択。
スターアライアンスで世界一周することに決めた。

 

・座席クラス

続いて座席クラスを選ぶ。
スターアライアンスの座席ごとのお値段は以下の通り。

・エコノミー 約35万
ビジネスクラス 約70万
・ファーストクラス 約115万

この価格を基準に、距離が増えるごとに加算されていく。

 

ファーストクラスを選んだら、搭乗する全ての飛行機がファーストクラスになるということ。
しかも地球1周分。
それでこの価格、これは破格ではないだろうか。

 

 


せっかくなので今回は、ビジネスクラスをチョイス。
スターアライアンスで、ビジネスクラスに乗って世界一周をすることに決まった。

 

 

3.どうやって買うか

具体的な段階に入っていく。
購入過程を綴りたい。

 

まずは旅程立てだ。
行きたい国をピックアップして、ルートを考える。

地球の円周は、約24000マイル。
〜35000マイルまでの航空券を買うので、
後戻りや南北移動は控えて、1周分の経路を計画した。

スターアライアンスでは、日時と実際の便を使った仮の予定を組めるサイト「Book and Fly」を公開している。
想像を形にするのに大いに役立った。

 

 

そして、それを旅行会社の窓口に持ち込んだ。

周りたいルートから、それが最適なのか、直行便で行くのか経由便行くのかなどなど、希望の条件と空席状況を見ながら計画を形にしていく。これがなかなか上手く行かないのだが、そこがおもしろい。

「乗りたい便が次に空いてるのは5日後です」なんてケースも多かった。
訪れる順序を変えたり、経由する国を変えたり、その経由地で滞在することにしてみたり。あれこれ相談しながら旅を計画するのは楽しかった。

どうしても行きたい場所、譲れない条件だけ決めて、いくつか別案を持って相談するのがオススメだ。
向こうは旅行のプロ。思わぬ経路や行き先を提案されることもあり、期待が高まる。

 

同時に、保険の加入と現地ホテルの手配などもお願いできた。
代理店にお邪魔したのは3日間ほどだろうか。
スケールが大きい旅なのに、意外と短期間で話がまとまったことに、ちょっとした違和感と怖気づくような気持ち(笑)。

 

 


 

こうして8カ国を巡る30日間かけた日程が完成した。

 

2022/11/09
LH717 2022/11/09 東京(羽田)12:30―フランクフルト19:10 
2022/11/17
SN2905 ブリュッセル15:35―ウィーン17:15 
2022/11/20
OS121 ウィーン7:10―フランクフルト8:40 
LH630 フランクフルト13:30―ドバイ22:55 
2022/11/22
TK759 ドバイ10:10―イスタンブール14:00 
2022/11/24
TK1971 イスタンブール15:15―ロンドン(ヒースロー)16:15 
2022/12/05
AC855 ロンドン(ヒースロー)12:00―トロント(PEARSON)14:55 
2022/12/09
NH109 ニューヨーク(JFK)12:45―東京(羽田空港)17:00

※いずれもすべて現地時間
※日本ードイツはロシア上空通過ルート扱い。実際は太平洋・北極経由。

 

写真は実際に使った航空券。
これを空港で提示すると、航空券を発券してもらえるというシステム。
旅行中、常に携帯しており、荷物タグ控えシールなどもペタペタ貼られていった(笑)。

 

経路を見るとわかるが、必ずしも地球1周分繋がっている必要はない。
ドイツ〜ベルギー間は列車移動を希望、カナダトロント〜ニューヨーク(JFK)間は空席がなかったことから、別で手配して移動した。

また、移動できる距離(マイル)にゆとりがあったことから、
日本→ドイツ→トルコ→アラブ→イギリス
と、少し逆戻りの行程を組むこともできた。

移動マイルに余裕があれば、寄り道もできる。
そこそこ柔軟性がある切符なので、臨機応変に。
フットワークが軽ければ軽いほど、柔軟で楽しい旅程を組めてしまう。素晴らしいチケットだ。

 

ここまでの料金、航空券代に燃油サーチャージや空港使用料、発券手数料など含めた総額は92万円だった。

 


 

地球規模で旅をする。
こう考えて計画する機会は、なかなかない。かなり大変だけど、かなり楽しい時間だった。
例えるなら、いくつも注文住宅を建てるようなイメージだろうか(建てたことないけど)。
普通ならこだわりを詰め込んだ1軒建てるのが、それを同時10軒くらい作るのだ。しかも短期間に。
つまり、夢いっぱいのハードワークであった(笑)。

 

 

航空券が揃ったら、いよいよ旅の準備だ。

訪問国の入国規定を確認し、各種書類を揃えていく。
国際免許やコロナワクチン接種証明など集めて周った。

また、現地の通貨やクレジットカード、治安の良し悪しや水が飲めるかなどの情報も調べてまとめた。
地球の歩き方を何冊買ったことか(笑)。現地での旅程立て、生活習慣、暮らしぶりなど、整理しながらまとめ作業をしたのは、旅先でかなり役に立ったのでオススメだ。

 

 

ふと、ここまでやってみて振り返る。
自分で広げた風呂敷ながら、壮大過ぎて身が引き締まった。
なにせ、筆者にとっては初海外、初ひとり渡航。ドキドキとワクワクと疲労が交互に襲ってくるような感覚だ。
旅行中とは別のハイテンション、ある意味変なスイッチが入った中で、出発までの日々を過ごしたのでした。

 

 

 

さて、こんな感じで航空券の買い方と大まかな紹介は終わりたい。

世界一周を企む諸氏の参考になれば大いに幸いです。

 

 

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