れいるのおと

旅、鉄道、飛行機、ひとり言。あれこれかじって語りたいだけのブログ。

快速マリンライナー パノラマグリーン車に乗る

岡山〜香川 高松を結ぶ快速マリンライナー
2階建て車両とパノラマグリーン車の乗車記。

 

快速マリンライナーは、本州と四国を結ぶ快速列車だ。
5両または7両で運転され、うち1両は2階建ての車両が連結される。

2階建ての車両は、高松寄りの先頭車にある。
メタナイトのような顔つきが特徴の、JR四国の5000系だ。

 

客室は1階、2階、平屋の3タイプ。
1階のみ指定席、それ以外はグリーン車扱いで発売され、いずれも券売機などで切符を買わないと乗ることができない。
今回は運転席の背後にのみある平屋客室、パノラマシートに乗った。

 

 

♢車内データ(2024年現在)
座席:2+2配置
シートピッチ:1000mm
快適装備:リクライニング
テーブル:ひじ掛けに収納
コンセント:
車内販売:
その他:4席のみ設定、運転席後ろの座席は位置が高い

 

マリンライナーの平屋部分はここだけ。
このわずか4席だけがパノラマシートとして販売される。

 

座席について。

椅子は1階席、2階席と同じよう。
客室で料金が異なるマリンライナーだが、景観の良さで値段が変わるという考え方のようだ。
客室にデッキとを仕切る扉はないが、こじんまりとしていてプライベートある空間になっている。
リクライニング、座面裏テーブルなど、基本的な装備が備わる。なかでも座面スライドは今どき珍しいかもしれない。ゆったりした姿勢を取ることができた。

 

 

 

"パノラマ"と冠するだけあって、展望の良さはとてもいい。
側面だけでなく前面にも大きな窓ガラスがあるのが嬉しい。

今回座ったのは、運転席直後の1番席。
ここの座席は少し位置が高くなっており、運転台が景色の邪魔しない配慮がされている。こういう配慮はありがたいですね。

瀬戸大橋からの絶景と、瀬戸大橋内部を走り抜ける様子をかぶりつき。
存分に楽しむことができるのが、パノラマシートの最大の魅力だ。

岡山から高松まで、あっという間の55分。
お手軽に楽しめちゃう身近さも、個人的に推したいポイントです(笑)。

 


 



●料金について(2024/10/1現在)

マリンライナーの2階建て先頭車に乗ると、乗車券に加えて以下の料金が追加で必要だ。

 

・1F指定席は一律840円
・1F(平屋)展望グリーン席・2Fグリーン席は50kmまで1010円、100kmまで1260円

マリンライナーの全区間(岡山〜高松間)は71.8kmあるため、グリーン席利用なら+1260円となる。


マリンライナー料金は、2024/10/1に値上げされている。以前から利用する者にとっては高く感じると思う。
ただし、この値上げは全国的に行われたものだ。JR東日本の普通車グリーンも同じ値段、同じ値上げがされており、こればかりは物価高だから仕方ないのだろう。

 

 


最後に、コスパ的の面から評価して終わりたい。

総評として、展望グリーン席はとても良かった。
マリンライナーは、瀬戸大橋とそこからの景観が最大の魅力だ。
前と横の両方から景色を楽しめること、展望が見えるような配慮、プライベート感ある半個室空間、といったこれらの要素があって、関東の普通車グリーンと同じ値段。これはここでしか出来ない体験だし、とても乗り得に感じられた。

2階席は、1階席で見られる橋をくぐる車窓との違いを感じられなかったため、個人的には正直ビミョーだった。その点、展望グリーン席は、景色を楽しむ旅人として、また乗り鉄のオタクとしてとても楽しめたので、また乗りたいと思える座席だった。
本州四国連絡の時は、積極的に乗っていきたいですね。

 

 

 


 


・おまけ

 

ふと気になったのは座席区分について。
朝晩は通勤ライナーとしての需要が高いマリンライナー。2階とパノラマ(平屋)はグリーン車料金だけど、1階席は指定席料金になっている。つまり、グリーン料金より安く着席サービスが得られる快速列車、である。これは関東民からすると超乗り得車両に感じられる。JR東日本の2階建て車両は、全て"普通車グリーン車"でありグリーン料金がかかるからだ。

うーん。そもそも、普通車グリーンってなんだ笑?。指定席料金を基本にして、展望が良く人気ある2階はグリーン料金...でイイじゃないか。最初から普通車グリーンでデビューしたからか、違和感を感じなかった。マリンライナーを見て、割高感を意識し始めるという(笑)。

 

サービス面で比較すると、マリンライナーには車内販売がない。
また、着席数を優先したJR東日本グリーン車と比べて、マリンライナーは車椅子用座席がかなり広めに用意されている。車椅子対応トイレも備わっているなど、バリアフリーを意識した車内になっている。

 

マリンライナーE217系グリーン車の兄弟車。ルーツは関東にあるものの、そういったサービスや運用方針の違いも散見されました。