上越新幹線・北陸新幹線で活躍するE7系・W7系。グリーン車の乗車記。

北陸新幹線の金沢延伸を機に、JR東日本、西日本が共同開発して誕生したE7系・W7系。
今回は同車のグリーン車に乗車したのでご紹介したい。

♢車内データ(2025年現在)
座席:2+2配置
シートピッチ:1160mm
快適装備:リクライニング・レッグレスト
テーブル:座面裏
コンセント:有
その他:読書灯有り、リクライニングと座面が連動
トータルデザインは、"和"がキーワード。
日本の伝統的な様式と色遣いによって、洗練さとゆとり・解放感を感じられるよう仕上げたという。
その言葉通り、車内は気品と上質さを存分に感じられるデザインにまとまっている。
天井はシンプルに、木目など使わずスタイリッシュ。
座席は紺色を基調として落ち着きと上質さを感じさせる。
そして菱形模様の絨毯と足元を照らすダウンライト。
これまでの新幹線インテリアとは、方向性が全く異なることがわかる。
ライトの明暗などではなく、日本の伝統的な柄・色を用いて、しっかりデザインで勝負してきた印象だ。

シートピッチは1160mm。
リクライニングは座面と連動型。深くまでかなり倒れる印象だ。
レッグレストも併せて、好みの姿勢を取ることが出来る。
座り心地は硬めながらしっとりとしており、長時間座っても疲れにくい。
レッグレストのおかげで体を支える面積が広いので、全身を預けてよりゆったり寛げるのだ。
見た目で洗練さを感じさせ、座ってゆとり・解放感を感じさせる———車両デザインコンセプトはそのように捉えるべきと感じられた。
ちなみに、形式の数字順で言えば、E4系以降のグリーン車にはレッグレストがある。
これ快適だからホントに好き(笑)。




座面裏は、一般的な装備が揃っている。
幅広のひじ掛けは、窪みがあるので小物を一時的に置くのに便利だ。ドリンクホルダーもある。
リクライニング操作盤、読書灯、各席にあるコンセント。これも現代のグリーン車としては標準の装備だ。
デザインや座り心地からして(あとはセオリー的に)、E5系のグリーン車がベースのよう。
しかし、ひじ掛けの形状やドリンクホルダー、そもそもこの青い色遣いなどは、JR東日本らしくない。
JR西日本と共同開発だからこそ取り入れられた要素に感じられる。
西日本テイストと言えば、運転席の窓ガラスが出っ張った"キャノピー型"(500系新幹線で採用)が取られたことが有名だ。
他にも、W7系では車内メロディで「北陸ロマン」が流れるなど、しっかりJR西日本らしさが織り込まれているのが魅力。

北陸や金沢から抱くイメージを汚さず、伝統美と和、モダンなテイストを織り交ぜた凄い車両...そんな印象。
今やE7系/W7系は、気づけば上越新幹線の主力としても活躍する、北陸地方の顔。
第一線を退いたお古ばかり充てられてた上越新幹線も、これなら北陸のテイストがしっかり入ってて良い。
車内は寛げて快適だし、インテリアの美しさとバランスがとても良い。
個人的に好きなグリーン車の1つになったのであります。

