クモヤ143形は、事業用車両クモヤ90形の置き換え、また首都圏のATC自動列車制御装置の投入に対応するべく1977年に登場した国鉄の事業用電車。郵便車クモユ141形をベースに貫通扉を設けた顔つきで、扉や窓配置、独特なカラーリング等々、営業車と比べたら特徴しかない車両だ。
新製で21両、クモ二143形からの改造で2両の計23両がこの形式を名乗っている。浦和や幕張、松戸、国府津、品川など首都圏の車両センターに配置され、車両の牽引や入れ替え、職員輸送などで活躍。検測車E491系の先代、マヤ34形を牽引することもあった。
21世紀に入り、列車の入出場や廃車は車両単位ではなく編成単位で行われるようになった。E491系の登場によりマヤ34の運転が終了、それに伴いマヤ34牽引に当たっていた2両が廃車になった。これを皮切りに廃車が相次ぎ、現在は車籍アリが2両、訓練用機械扱いが1両のみ。残している理由も明瞭ではなく車齢も40年を超えているため、老い先短いように思われる...という状態が少なくとも10年くらい続いている印象。ちょうど10年前くらいにクモヤの廃車ラッシュがあったのだが、そこで廃車にならなかったのは奇跡というより疑問である。
さて、車籍を有する現役車両はクモヤ143-8とクモヤ143-9。所属先は、かつてこの形式の10両近くが在籍した東京総合車両センター。通常は車両センターの地下にいるようで姿を見せることはあまりないようだが、イベントなどで公開されることも多い。他の車両基地への出張や検査のための入出場で稀に本線走行が見られ、写真は大宮工場で検査を終えて所属先へ戻るシーンを捉えたもの。こういう変わった車両は筆者の性癖に鋭く刺さってきます(笑)。
今年7月にはJR主催の有料撮影会が先着制で開催されるも、応募の時点で惨敗。
せめて模型で手に入れたいのだが、製品化されてから月日が経っているので再販を狙いたい。車籍アリがこの2両だけになって久しいし、製品化を待っているファンも多いと思われるので...車番指定でどうでしょうかねマイクロさん、GMさん笑?クモユニ製品化歴のあるKATOさん、事業用の193系をモデル化したTOMIXさんにもちょっと期待してます...
今回はこの辺で。
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