2021年4月、小田急線の海老名駅前に、ロマンスカーミュージアムという施設ができた。
特急ロマンスカーをメインに据えた、小田急初の博物館である。
そこでは小田急がひそかに保存してきた往年のロマンスカー車両たちが並んでいる。彼らに会うべく、今回初めて足を運んでみた。
最寄りは海老名駅。
改札口からららぽーと方面へ伸びるデッキの途中に、博物館入口がある。非常にアクセスしやすくて良い。
チケットを購入して館内へ。入場料は900円、コロナ禍の現在は事前予約制だった。
エスカレーターを降りてまず出迎えてくれるのは、モハ1形。小田急の前身、小田原急行鉄道が開業した時に導入された電車だ。
熊本電鉄へ譲渡されたものを買い戻し、保管されてきたものが置かれている。何十年も前の車両で乗車はできないけど、全体的に綺麗だ。
最初の展示なのにいきなり暗いなぁと思ったけど、すぐにコレは演出の1つだとわかった。奥のスクリーンでは小田急の歴史が、タップダンスとともに紹介されている。
博物館での歴史紹介はすっ飛ばす人も少なくないだろう。僕も時折そうしてしまうのだけど、この映像はよく出来ていてつい見入ってしまった。
鉄道博物館らしからぬ(失礼(笑))演出とセンスの良さ。初っ端から普通の博物館とは一味違うなと思わせられ、期待値が上がる。
順路に沿って次の区画へ。
はい、こちらがロマンスカーミュージアムの目玉展示であります。
左から、3000形SE車、3100形NSE車、7000形LSE車。
ヘッドサインは左から、「特急乙女」「さがみ」「スーパーはこね」。
検修庫をイメージしたというこの展示ゾーン。
ピカピカにされた綺麗な車体と光の加減がちょうど良く、良い具合に車両たちが映えて見える。
小田急ロマンスカー伝統のバーミリオンオレンジを纏う3世代のロマンスカーの並び。どの車両も綺麗で、美しく、カッコイイ。
まさに圧巻で、ちょっとした感動を覚える。"懐かしい"よりも"改めて格好良い"としみじみ感じさせられる空間だった。
SE車、NSE車は制限はあるが車内立ち入りも可能だ。着席はできないが貴重な機会である。
先ほどの並びの反対側。こちらはさようなら仕様のNSEと、短縮されたSE車(通称SSE車)の並びが観られる。ヘッドサインは「さようならNSE」と「あさぎり」。
SSE車が保存されているとは知らなかった...観られたことが嬉しい(笑)。
この保存者たち、当初はもう少し長い両数で保存されていて、例えばSSE車は5両編成で保存がされていた。保存スペース減やらで数年前に中間車が解体、先頭2両と中間車1両の計3両が引き続き保存され、こうして展示されるに至っている。
解体された車両にも歴史や価値はあるだろうけども、収まりが良さそうで結果的に良かったんじゃないかなーなんて思ったり。
後編に続く。
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