お召し列車牽引機として知られるEF58-61が、2023年5月31日付けで除籍・廃車になった。
表題通り、ロイヤルエンジンことEF58-61号機が廃車になった。
お召し列車の牽引機として生まれ、何度もお召し列車の先頭に立った61号機。お召し列車勇退後も活躍を続け、本線走行不能な状態になっても車籍だけは残され保存されてきた。鉄道博物館の展示車両として加わった際も"寄託"と表現され、車籍を持ったままの収蔵となる。扱い上は未だ現役であることに注目が集まっていたが...ついに除籍されてしまった。
ファンなら1度はもう一度本線で走る姿を見られないかと思ったことがあるだろう。叶わないだろうと思っていながらも、"車籍アリ"にわずかな望みを抱いていた人もいるかもしれない。はっきりと廃車とストレートに告げられると大変残念だが、思い返せばこうなるのはもはや自明だったとも思う。
製造から廃車までは実に70年。また、61号機の廃車によりEF58型電気機関車は形式消滅となる。長年にわたる活躍、お疲れ様でした。
※出典:鉄道ファン9月号
さて、少々気になるのはお召車両たちの今後の動向についてだ。皇室関連の車両たちの除籍は近年は行われていなかった。EF58-61の廃車は唐突であったし、なぜ今さら...という疑問が残る。今回の一件が、今残っている保留車たち、現役のお召指定機の車両たちの動向にどう影響するのだろうか。今後の動きに注目したい。
今回はこの辺で。