♢車内データ(2024年現在)
座席:2+2配置
シートピッチ:1160mm
快適装備:リクライニング
テーブル:ひじ掛けに収納
コンセント:有(最前列・最後列の座席のみ)
車内販売:無
その他:オシャレ、普通車のみグリーン車なし
九州産の木材を用いて作られた暖かみのあるインテリア。既存の車両らしからぬ、インテリア性や遊び心に全振りのデザインは、JR九州らしさの1つだ。
車内の座席は3色ある。写真は3、5号車の「赤錆色」。漆を使用して発光を抑える技術が使われているそう。工芸品などとのコラボが多く、見た目や価値観を広げてくれるのも、JR九州車両の特徴だ。
座席は木材にクッションを敷き詰めた形で、程よい弾力で座り心地は悪くない。
座面裏は板1枚で、見栄えとデザイン性は良い。テーブルやドリンクホルダーは、肘掛け収納のテーブルにまとめられている。新幹線は大きく揺れないし、九州管内でしか動かない車両だから、これくらい簡素でも良いのかな。
コンセントは車両の端にあるのみ。よって、最前列、最後列の座席に座る者だけが使うことができる。2005年デビューなだけあって、現代のの新幹線サービスレベルより劣ってしまうのは仕方ないだろう。
800系のベースは、東海道・山陽新幹線で活躍した700系。が、内装の面影はほぼなく、窓とエアコンダクトくらいで少し700系らしさが感じられる程度。九州初の新幹線車両として、かなり気合を入れて作られたことが伺える。
どうしてもビジネスライクなインテリアの印象だった新幹線。乗って楽しめる要素と九州の色をMIXした合わせ技は本当にお見事。現代でできる限り遊びと、そこに盛り込んだ地域の特色バランス、これが僕好みでとてもイイ。
もうここまで手の込んだ新幹線車両は出ないだろうな。九州を訪れたら積極的乗りたい車両の1つであります。
そして、普通の営業車なのに車歴20年越えの彼ら。ドクターイエローのような10日に1度ペースの車両と違い、毎日運用に就く形式で20年越えだから驚きだ。いつまで乗れるかわからない、そして「つばめ号」でゆっくり九州を感じる旅も楽しいぞ、という2つの理由で800系をオススメして、乗車記おわり。