2010年、舞子駅で女性が車両連結部に転落し、そのまま轢かれて亡くなるという痛ましい事故が発生した。車両連結部は先頭車両の形状ゆえ、異なる形式で連結すると間隔が広くなりがちであり、またその部分には中間車のような幌がないことがほとんど。非常停止ボタンに車掌が気づかなかった等、駅構造も問題であり、それらが重なって発生した事故だった。
事態を重く見たJR西日本は、舞子駅の事故対策はもちろん、先頭車用の幌の開発が始め、また以降は連結時のライト常時点灯化が原則行われるようになった。
先頭車は車両形式によって形状が異なるうえに強い風を受けるため、幌は強度や空気抵抗への配慮が必要だ。また運転の視認性を損なわない形状であることなどが求められ、中間車の幌をそのまま取り付ければ解決するような問題ではない。
207系を使って試験が重ねられ完成した先頭車幌は、221系や223系で設置が始まり、以降に登場した225系や227系、521系など、連結運転が頻繁に行われる形式へ設置が進んでいる。
個人的には、デザイン面での違和感は拭えないものの、最近は見慣れてきたような印象。JR西日本の安全への意識が高いことの表れであり、そういった姿勢は会社として素晴らしいなと思う。
模型でも転落防止幌の設置が進められていて、幌なし時代の車両はプレミア化してきたとの話も聞く。207系の旧塗装が再販されてないところを見ると、過去にそういった事情がある姿は製品化されにくいのかも?
今回はこの辺で。
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