れいるのおと

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【変わり者】元りんかい線 209系3100番台の軌跡

鮮度落ちな話題ではあるが、先日廃車目的の配給輸送が走ったということで...209系3100番台の話でも。


川越線南古谷駅近くに位置する川越車両センター。過去にはE993系ACtrain、今では209系MUE-Trainなど非営業車が配置されていることで知られる車両基地であります。
変わり種は営業車にもちらほら。そのうちの1つが209系3100番台という形式だった。

IMGP6979
その変わった顔つきは、元 東京臨海高速鉄道りんかい線の70-000形(ななまんがた)であることに由来する。
3100番台はりんかい線からの譲渡・改造の上投入された車両であり、このことは"私鉄車両をJRが買い取った初めての事例"として有名だ。
JR東日本は先頭車4両、中間車2両を購入、中間車2両を新製して4両2編成を組成。ハエ71・72編成と名付けて川越車両センターに配置した。2005年のことである。よって新製した中間車はもっとも新しい209系だった。
京浜東北線の0番台フェイス、いわゆる原形顔で製造された3000番台に混ざり、川越線で活躍。異端車として良く知られた車両で、マイクロエースから模型化もされている。

2017年から総武線各駅停車の209系500番台E231系の改造投入が始まる。川越線ニューフェイスとして投入されたそれら形式は、既存の205系209系3000番台を置き換えた。3100番台も引退かと思われたが、総武線からの転属組にワンマン運転改造が行われることになり、予備車として存続。ニューフェイスに交じって運転を続けていた。この辺りの経歴はなんとなく埼京線のハエ28編成に似ている。


そして2022年1月、公式に営業運転を終了。2022年5月19-20日にハエ72編成が、5月31日にハエ71編成がKY(郡山車両センター)に配給輸送された。


IMGP6977
配9146レ EF64-1030牽引+ハエ72編成

写真はハエ72編成の配給輸送を撮影したもの。ハエ71編成は自走でOM入場、大宮からEF81が牽引して
KY入場配給を行っているが、ハエ72編成は少し変わっていた。
川越車両センターから東北本線常磐線武蔵野線経由で一度OM入場、翌日に大宮からEF81牽引でKY入場されている。これはEF81が川越線へ入線できないことが理由と言われており、事実、入線歴がない。
常磐線ユーザーとしてはお見送りができて良かったのだけど、敢えてこんな煩わしいルートを辿ることになったことが不思議である。2編成ともOM入場させて、一度で一気に持って行ってしまえば良いのに...そうできない理由があったのだろう。


車両としては2編成とも若く、車齢20年ちょっとである。りんかい線の車両にも置き換えがアナウンスされているため、少し早いが廃車は妥当とも言える。でもまだ早いんじゃないの...?とはいえ次の転属先で思いつく路線は見当たらず。もったいない気がしてならないが。


変わった車両ゆえ撮影に行こうとは思っていたけど、遠くて腰が上がらず廃車回送が初撮影に(笑)。長年にわたる活躍、お疲れ様でございました。



今回はこの辺で。


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