キハ183系5200番台を名乗る5両編成の車両で、臨時特急フラノラベンダーエクスプレスや宗谷本線の特急代走等で活躍している車両だ。
主に夏期に運転される「フラノラベンダーエクスプレス」などに充当されているこの車両。実質的な後継者のキハ261系ラベンダー編成・はまなす編成が登場しながらも、昨年全般検査を通したとかなんとか。
今回は乗車した時のレビューを綴っていきたい。
さて、乗車したのはフラノラベンダーエクスプレス4号札幌行き。発車1時間前に富良野駅に到着したので、富良野ノロッコや並びを撮影してから、乗車した。
7044D キハ183系5200番台"ノースレインボーエクスプレス" フラノラベンダーエクスプレス4号札幌行き
フラノラベンダーエクスプレスは、札幌から函館本線、根室本線を経由して富良野駅までを2時間程で結ぶ臨時の特急で、ラベンダーのシーズンである7月~9月に運転されている(ただし、9月になるとラベンダーはほぼ刈り取られている)。
車両は主にキハ183系ノースレインボーExpを使用し、近年では概ね1日1往復のみの運転となっている。
1号は富良野駅へ到着後、駅構内にある留置線で長時間停車、4号の出発時間まで待機する。富良野駅南側で入換を行って駅へ入線するシーンは、一応直線になっているため編成写真が撮影できた。
ロゴ。色は同じテイストのもので統一されている。レインボーを名乗るが5両編成に合わせて5色。
5両編成のノースレインボーExpは、3号車は2階建て、その他4両はハイデッカーとなっており、251系スーパービュー踊り子等と同じような展望性を重視した構造になっている。同じ頃に登場したジョイフルトレインには多く採用されていたハイデッカーだが、近年はこういった車両はあまり見られなくなってしまった。
窓が多く開放的な車内。
ハイデッカーを生かし、前面展望が楽しめる造り。乗務員室との間はアクリルか何かのパーテーションで仕切られているだけ、というなかなか新鮮な光景。仕切りの壁がないだけでかなり印象が違う。
客席へは階段、座席はさらに1段上にある。高床式ならではの構造。
車端部には荷物置き場が設置されている。後述するが、座席上の収納スペースが狭いため、大型の荷物はここに入るべし。あまり大きなスペースではないけどありがたい装備だ。
3号車へも行ってみた。この車両は編成中唯一のサハ(付随車)になっている。
左手扉から2階の客席へ、先の階段で1階ラウンジへ行くことができる。
3号車1階ラウンジ。
窓側の簡易椅子、反対側はコの字型にソファが配置されていた。ソファで親子がくつろいでいたため撮影は控えた。
さて、車内探検はこれくらいにして座席へ。
今回は1号車(最後尾)に乗車した。切符取るときに先頭車でとお願いしたのだが、これだけでは意向が伝わらなかったようで...。せっかくの前面展望が楽しめないので、たまに振り返って後方展望を楽しむ程度になった。
座席モケットの色味が平成初期な感じ...と思うのは筆者だけだろうか(笑)?
座席の幅や座り心地は、一般的な特急の普通車と同じくらいだろうか。乗り心地が特別悪いといったこともなく、シートピッチも狭すぎずといった感じ。起伏やクッション弾力のグラデーションが効いているとか、そういった特徴はなかった。
座席と座席の間にあるひじ掛け側面に、オーディオパネルが設置されている。が現在は音楽やラジオの配信は行っていないそう。
新幹線500系やJR九州787系の座席など、オーディオパネルが残る車両はちらほらあるけど、どれもサービスは終了済み。平成の遺物のような存在になり果てましたね。
座席裏。テーブルもドリンクホルダーもなく寂しい。
窓と窓の間にフック、足元にフットレスト程度の大きさの荷物置きがある。乗車した当日は乗客が少なかったため隣席に荷物を置けたが、混んでて足元の荷物台を使うとなると快適性に欠けるだろう。
ブラインドを降ろしてみたが...うーん、なんともコメントしにくい(笑)
色に違和感があるのだが、これはデフォルトなのか日焼けなのか?
天井にいくつかのモニターが設置されている。今回の運転で何かを映し出すことはなかった。
ブラウン系のアクリル板っぽいもので作られている荷物棚があるが、車両構造のためかかなり小さい。観光バスの荷物棚くらいに薄くて狭い(笑)。
窓が大きめで天井付近にもあるため、眺めも良く北海道の雄大な自然や景色を楽しめる。高さ的にはダブルデッカーより低く普通の座席より高い位置。それでも結構高く感じた。
天窓には若干のスモークがかかっているよう。
こんな感じの客席で富良野から終点札幌まで約2時間の旅路を堪能。
ラベンダーExp4号が運転される時間は沈む夕陽を見ることができる時間帯。美しい北海道の風景の数々も印象的だった。
日が落ちると車内は薄暗くなってしまい照明の弱さを感じたが、車齢28年の車両なら当然のことかもしれない。
また乗れることを願いたいです。次はぜひ前面展望を、、、!
今回はこの辺で。
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