学校行事の1つとしてある修学旅行。出発地から目的地までノンストップ、乗り換えなしで行ける方が良いことから、貸切のバスや列車で行われるケースが多い。
鉄道が修学旅行の足となる場合、車両だけ貸し切る、近隣校とまとめて修学旅行列車で移動するなどの方法がある。貸切列車は修学旅行列車、または修学旅行臨などと呼ばれている。
この修学旅行列車というのは、意外に歴史が長い。
始まりは1950年代。「ひので」「きぼう」「こまどり」などは、関東〜関西を結ぶ修学旅行用の列車だった。後に、国鉄155系や167系、近鉄の20100系あおぞらなど、修学旅行専用の電車も登場した。時代の好景気もあるにせよ、それだけ重要視されていることがわかる。
1964年に東海道新幹線が開業、70年代に入ると新幹線でも修学旅行列車が走るようになった。これにより大幅に時間短縮が可能になり、長距離の修学旅行列車は姿を消していく。75年までに列車名のある修学旅行列車は消滅。
移動時間の短縮や移動手段が増えたことによる修学旅行も多様化、高度経済成長の終わりなども背景にあるのかもしれない。
以降、専用電車は無くなったものの、修学旅行列車はいつでも走らせられる形態に変わった。
それは現在も続いていて、波動用車両はもちろん、定期特急列車に就くほとんどの車両にも、「修学旅行」の行き先が設定されている。また、秋には「集約臨」として、複数校で貸し切る修学旅行列車が各地を走っている。鉄道が発達していて、なおかつ修学旅行が行われているという日本特有の文化(らしい)ならではの事情といえる。
ちなみに筆者は、バス移動ばかりで列車には乗ったことがなく...。言わば特別列車だし、国鉄特急車が充てられていた頃に育ったので、乗ってみたいとずっと思っていたのだけど。もう二度と乗れない列車の1つですね(笑)。
今回はこの辺で。
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