1996年デビューのE2系。平成時代のJR東日本新幹線の顔とも言える形式だ。
現在(2023年12月時点)も現役なのは、2002年に「はやて」としてデビューした1000番台。だが、こちらでも廃車が進行中。主に「やまびこ」や「なすの」号として活躍中のE2系1000番台に乗車したレビューを綴っていく。
車内。
シンプルなインテリアに目を惹く色味の座席が並ぶ。座席モケット柄は複雑な模様で、奇数号車は緑とオレンジ、偶数号車は紫と青をメインに用いた色味をしている(写真は奇数号車)。
座席のシートピッチは980mm、新幹線普通車には一般的な広さでくつろぐには充分だ。
うーん、とてもノーマル。座り心地は悪くないし、特別に素晴らしくもない。車内インテリアもそうだ。
というのはおそらく...この座席の元設計は2000年初め。これが基準となって今の新幹線や特急の快適な座席があるのだろう。そういう意味では個性を感じられなくて良いのかな。
経年劣化は感じられるものの、くたびれ感は少ない。それはE2系より前に出た車両にはなかったんじゃないかと思います。
E2系の特徴的なポイントは2つ。座面スライド機構と大きな窓だ。
座面スライドは、座面が前後するギミックのこと。リクライニングとは別で独立して作動するため、お尻のクッションを好みの位置に合わせられる。
この独立タイプは400系で初めて採用され、200系リニューアル車やE2系でも導入。以降は、スライド機構がなかったり、リクライニングと一体になったりだ。すなわち、2000年初め頃の車両に特有の装備といえる。
もう一つの特徴が、大きな窓。座席2列につき1枚の割り当てで、車内の解放感と明るさアップに大きく貢献。歴代の新幹線車両と比べても、この窓サイズはトップ3に入るだろう。
ちなみに0番台では、一般的な座席1列に正方形型の窓1枚の配置。1000番台でなぜここまで大きな窓が採用されたかは不明だが...デビュー当時はE1系、E4系、400系など窓が大きい車両が活躍していた時代。その流れに乗ったのかもしれない。
東北新幹線の八戸延伸時、最速達列車「はやて」のデビューから20年以上。最終増備が2010年なので、若い車両でも今年は14年目の活躍。
これは新幹線車両としては長い方。後継車種のデビューも控えているので、なるべく接点を増やしていきたい車両の1つでありますね。
今回はこの辺で。
|